令和9年度 固定資産税の評価替えと「一物四価」

来年は固定資産税の「評価替え」の年。土地の4つの値段から、いまの動きを見てみましょう
土地には、実は4つの「公的な値段」があることをご存じですか?「地価公示」「基準地価」「路線価」「固定資産税評価額」の4つで、これを「一物四価(いちぶつよんか)」と呼びます。
来年、令和9年度は、3年に1度の固定資産税の「評価替え」の年です。土地を持っている方にとって、税金に関わる大切なタイミングです。愛知県の住宅地を例に、4つの値段の違いと、最近の動きをやさしく整理してみます。
4つの値段のちがい
値段の種類 | だれが決める? | いつの値段? | 水準の目安 | 何に使う? | 見直し |
地価公示 | 国(国土交通省) | 毎年1月1日 | 100 | 土地取引の目安 | 毎年 |
基準地価 | 愛知県 | 毎年7月1日 | 100 | 地価公示のおぎない | 毎年 |
路線価 | 国税局 | 毎年1月1日 | 約80 | 相続税・贈与税 | 毎年 |
固定資産税評価額 | 市町村 | 評価替えの前年の1月1日 | 約70 | 固定資産税 都市計画税 | 3年に1度 |
水準の目安は、地価公示を100としたときのおおよその割合です。
愛知県の住宅地の動き(県平均)
値段の種類 | 令和6年 | 令和7年 | 令和8年 | 最近の傾向 |
地価公示 | 2.8% | 2.3% | 1.8% | 5年連続で上昇。上がり幅は小さくなっています |
基準地価 | 2.3% | 1.6% | 1.3% | 上昇は続くものの、ゆるやかに |
路線価(標準宅地) | 3.2% | 2.8% | 2.2% | 地価公示とほぼ同じ動き |
固定資産税評価額 | 0.4%(評価替え) | 据え置き | 据え置き | 令和9年度に見直し。3年分がまとめて反映される見込み |
路線価と固定資産税評価額は、住宅地だけの数値が公表されていないため、商業地なども含む県全体の値です。固定資産税評価額の0.4%は、令和6年度の評価替えでの県内市町村の3年間の単純平均です。
ポイント1 4つの値段は「使い道」がちがいます
4つとも同じ土地の値段ですが、決める人や使い道がちがいます。いちばんの「ものさし」は地価公示で、路線価はその約8割、固定資産税評価額は約7割が目安です。同じ土地でも、どの値段を見るかで金額が変わるのはこのためです。
ポイント2 愛知県の地価は上がり続けていますが、勢いはおだやかに
愛知県の住宅地は、どの値段で見ても上がり続けています。ただ、上がり幅は令和6年から年々小さくなっていて、急な値上がりは落ち着いてきました。7月時点の基準地価(1.3%)が1月時点の地価公示(1.8%)より低いことから、この半年でさらにゆるやかになっていることがわかります。
ポイント3 固定資産税評価額は、3年分がまとめて動きます
固定資産税評価額は、毎年ではなく3年に1度だけ見直されます。今の評価額は令和5年時点の地価がもとになっていて、その後の値上がりはまだ反映されていません。令和9年度の評価替えでは、令和8年の地価をもとに見直されるため、ここ3年の上昇分がまとめて反映される見込みです。県平均の住宅地で見ると、おおよそ5〜7%程度の上昇が目安になります(地域や土地によってちがいます)。
ポイント4 評価額が上がっても、税額の上がり方は同じとは限りません
住宅が建っている土地には、税金を軽くする特例(200㎡までの部分は評価額の6分の1で計算するなど)があります。また、税額の急な上昇をおさえるしくみもあり、その内容は国の税制改正で決まります。評価額が上がった分が、そのまま税額に上乗せされるとは限りません。
ポイント5 届いた書類で、自分の土地の評価をたしかめましょう
・ 令和9年4〜5月ごろに届く固定資産税の課税明細書で、新しい評価額を確認できます。
・ 毎年4月には、ほかの土地の評価額と見比べられる縦覧の期間があります。
・ 評価額に疑問があるときは、納税通知書を受け取った日の翌日から3か月以内に審査の申出ができます。
・ 相続を考えている方は、国税庁の路線価図もあわせて見ておくと、全体の様子がつかみやすくなります。
土地の値段は、ふだんはなかなか意識しないものです。でも、評価替えの年は、ご自身の土地の評価を見直すよい機会です。届いた書類を、ぜひ一度ゆっくり見てみてくださいね。 |
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